SEとPMの3つの違い
システムエンジニア(以降SEと呼ぶ)とプロジェクトマネージャ(以降PMと呼ぶ)は何が違うのか、という話をよく聞きませんか? 漠然と違いはわかるのですが、明確な違いが何か? というと説明しにくいところがあると思います。
そこで、管理人の個人的な見解ですが比較をしてみました。ただし“ざっくり”である点に注意ください。細かいところを上げていけば、かなりの分量が必要にりますので、ざっくりとシンプルに書いててみました。
ちなみに、PM・SEについて、各々の“言葉としての意味”については、各自、辞書を使って調べてください。
SEとPMの意味について
e-wordから引用してみます。わかりやすい説明です。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアとは、情報システムの企画、設計、開発、試験、構築、導入、運用、更新、修正、廃棄などに携わる技術者の総称。狭義には、ソフトウェアの開発に携わる技術者のうち、プログラミング以外の業務を担当する者のこと。
e-wordから
プロジェクトマネージャ(PM)
PMとは、プロジェクトの計画・遂行に責任を負う、プロジェクトの管理者。また、そのような職位や職能のこと。
e-wordから
SEとPMの違いについて
PMはSE業務を兼務しない、という前提をつけます。そうすると、次にあげる3つの違いがあることに気づきます。
違い1つ目:責任範囲の違い
- PM:プロジェクト全体に責任を持つ
- SE:自分の担当範囲に責任を持つ
プロジェクトの体制図を見れば一目瞭然ですが、SEなどで構成されるプロジェクトメンバーを率いるのが、プロジェクトマネージャになるので、おのずとプロジェクト全体に対しての責任が発生します。
SEは、通常PMの下で、細分化された各分野を担当します。各分野にはSEリーダが置かれ、SEリーダの下に各メンバーが配置される構成です。
SEリーダは担当分野に対する責任を持ち、その配下のメンバーはさらに細分化された分野の責任を持ちます。
ご覧の通りですが、下位階層に行けば行くほど、責任は小さくなっていきます。
違い2つ目:役割の違い
- PM:管理・調整・メンバーの指導を行う
- SE:成果物を作成する
通常、PMは直接成果物の作成に関わりません(関わらない場合が多いと思います)。成果物の作成を担当するメンバーに対する、支援・調整・管理を中心に行っていきます。
しかし、PMは、どのような成果物を作成するかのビジョンが必要です。さらに、最終的な権限を持っていますので、PMの想定から逸脱しそうな場合は、是正する権限を持っています。そして、完成した最終成果物はPMの責任です。
SEは、PMが掲げた成果物を作り上げるために注力します。各々の責任範囲内で、専門的な知識を駆使して適切な成果物の作成を行います。
違い3つ目:必要なスキルの違い
- PM:SEスキル+プロジェクトマネジメントスキル
- SE:各役割における専門的スキル
PMは、成果物を作成するにあたり、どのような手法・手段を用いて作成するかの、知識を保有していないといけません。特定領域の専門家の必要はありませんが、成果物を作成するための、手法・手段に精通していないと、成果物を作成するためのマネジメントができません。さらに、”プロジェクト”をマネジメントするための各種スキルが必要です。
SEは、各々の役割を全うするための、各分野における専門的なスキルを保有する必要があります(インフラ分野や、業務分野など)。PMBOKでは、スキルがないメンバーに対しては教育を行うという手段の必要性も説いています。
PMBOKガイドでは?
ちなみに、PMBOK第6版ではPMの役割を説明するために、”オーケストラ”を例に挙げています。非常にわかりやすい例です。次のように記載すれば、想像できると思いますが、いかがでしょうか?
- 指揮者:プロジェクトマネージャ
- 音楽家:プロジェクトの構成メンバー
まとめ
ここまで書いたことは、大規模プロジェクトにおいて、PMはマネジメント業務を専任できる場合を想定しています。そのため、具体的な成果物の作成にはPMは関わらず、管理・支援・指導を中心に活動するイメージです。
実は、管理人はこのような専任プロマネを経験したことがありません。管理人はPM兼業務リーダの様な立場を主としています。現在担当しているプロジェクトも、プロマネしながら業務設計も行っています。
規模は大きくありません。プロジェクトメンバーも、コアメンバー(SE)は2人でまわしています。製造に入ればもう少しメンバーが増えますが、十分管理できるレベルです。
ある書物だと、このレベルの立場はプロジェクトリーダと呼ぶそうです。呼び方は各社によって異なるとお思いますので、管理人はプロマネとして進んでいきます。
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