PMBOKの契約形態を実態に紐付けしなおす
契約形態に関して、PMBOKでは日本ではあまり聞きなれない用語で説明しています。
正直どれひとつとっても、そのままの言葉で契約を結んだことはありません。用語の意味を分解してみれば「ああこれか」とわかりますが。
一度、IT業界の実態に合わせた契約形態に、紐付け直してみようと思います。(注意:管理人の観点です)
契約形態はどこの知識エリアか
契約形態に関する記述は、「プロジェクト調達マネジメント」知識エリアで出てきます。
試験対策であれば、一字一句正しく覚えてください。管理人も違和感を覚えながらも、字句と意味をひたすら覚えました。
契約形態の内容
大きくは、3つに分かれます。定額契約、実費償還契約、タイム・アンド・マテリアル契約です。
さらに定額契約と実費償還契約は細かく分かれます。PMBOKガイド第6版から引用しています。
定額契約
- 完全定期契約(FFP)
- 定額インセンティブ・フィー(FPIF)
- 経済価格調整付き定額(FREPA)
実費償還契約
- コスト・プラス定額フィー(CPFF)
- コスト・プラス・インセンティブ・フィー(CPIF)
- コスト・プラス・アワード・フィー(CPAF)
タイム・アンド・マテリアル契約(T&M)
これは、とくに詳細はありません。
PMP試験では
試験では、これらのなじみのない契約形態に関する問題が出題されます。「このような条件の場合は、どの契約形態が望ましいか?」などといった問題です。
とにかく各契約形態の意味を理解してください。
ちなみに問題は英字略称(FPIF→定額インセンティブ。フィー)のみで出題される場合がほとんどなので、略称も覚えておかないとピンチです。大変ですが覚えましょう。
実際の契約との比較?
いろいろと出てきた契約形態ですが、日本いや管理人が使っている契約形態は、次の2種類です。
PMBOKはさまざまな業種に対応できるようにしているため、IT業界ではあまりなじみのない契約形態も出てくるのでしょう。それよりも米国主体だからですね。
- 準委任契約
- 作業主体はお客である。支援作業に近い。
- 請負契約
- 作業主体はベンダー。成果物の納品義務がある。
ムリやり当てはめてみると、こうなりますかね。
準委任契約
実費償還契約、タイム・アンド・マテリアル契約
請負契約
定額契約
ちょっとニュアンスが違うかもしれません。
まとめ
PMP試験では、契約形態に関する出題はそれほど多くありません。
PMBOKガイドでも、プロジェクト調達マネジメントの一部に、さらっと書いてある程度です。
しかしこの用語の独特さに違和感たっぷりで、なじめない方も多いと思います。
管理人もEVMと同じくらい、なじめない部分でした。
この契約形態は米国独特の商習慣なのでしょう。外国企業とのプロジェクトに携わる方たちには必須知識かもしれませんね。
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