プロジェクトマネジメントの作業パフォーマンスデータとは?

プロジェクトマネジメントをしていく中で、各プロセスから大量のデータや情報が上がってきます。その中でも、作業者から報告される「生データ」はとても重要です。

PMBOKでは、プロジェクトマネジメントで発生するこれらの情報の流れと処理の仕方を説明しています。

PMBOKの観点と実務での動きと流れを結びつけ、生データに関する問題点について書いていきます。

プロジェクトマネジメントでの情報の流れ

まずはプロジェクトマネジメントで発生するデータ情報の流れです。

PMBOKにはプロジェクトマネジメントで発生するデータや情報について、「作業パフォーマンス~」で始まる用語を使って説明しています。次の3つです。

  • 作業パフォーマンス・データ
  • 作業パフォーマンス・情報
  • 作業パフォーマンス・報告書

使われている呼び方は、IT業界では一般的でありません。管理人もこのような呼び方をしたことは一度もありません。

しかし実際のプロジェクトでも同じような考えで、情報やデータを使ってマネジメントしています。

作業パフォーマンス・データ

各作業の進捗状況や作業工数、成果物のテスト結果などの「生データ」に相当します。

たとえば次の例が挙げられるでしょう。

  • レビューアがレビュー進捗とレビュー結果を報告する
  • プログラマーが日々の進捗を報告する
  • テスト担当者が、テストの進捗度合いとテスト結果を報告するなど

PMBOKのプロセスでいうと「各実行プロセス」で発生したデータや情報のことです。

作業パフォーマンス・情報

次の「作業パフォーマンス・情報」とは、次のような状態を指します。

  • 各担当者が報告した進捗状況や、テスト結果などの生データ、すなわち「作業パフォーマンス・データ」を、進捗管理表やテスト結果表などに、まとめあげた状態

プロセスでいうと「監視・コントロールプロセス」に該当します。各知識エリアで「●●●●のコントロール」というプロセスがありますが、そのプロセスのアウトプットです。

作業者は日々発生する生データを報告して、各プロセスの管理者(リーダーなど)が、集計してまとめた結果です。

さらに作業パフォーマンス・情報は、予定との乖離(かいり)や状況分析なども加味された状態で作成します。

作業パフォーマンス・報告書

最後の「作業パフォーマンス・報告書」は、次のような状態を指します。

  • 「作業パフォーマンス・情報」をさらにまとめたもの。進捗会議での報告資料や、ステークホルダーへの現況報告など、ある程度サマリーされた情報を指す。

各プロセスの管理者(リーダー)から報告された作業パフォーマンス・情報を、プロジェクトマネージャが、ステーホルダー向けにまとめます。

作業パフォーマンス・報告書は、単純な予実報告だけではなく、分析結果や傾向・問題点など、プロジェクトマネージャの視点を加味した内容で作成します。

該当するPMBOKのプロセスは「4.4プロジェクト作業の監視コントロール」です。

各監視・コントロールプロセスで作成された「作業パフォーマンス・情報」をインプットとしてまとめ上げたものが、「作業パフォーマンス・報告書」としてアウトプットされるプロセスです

そして作業パフォーマンス・報告書は、各プロセスにフィードバックされていき、日々の作業に役立たせます。

最終的なデータや情報の流れ、使用用途については「プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント計画書」で計画された内容をもとに運営して行くことが前提です。

ステークホルダーはこの報告書を参照して、プロジェクト状況を理解したり、問題点を認識したり、今後の方針を決定する材料として使います。

実際と比較して

PMBOKの考え方も実務と変わりない

ここまでの説明を読んでもらえれば、PMBOKの考え方も、普段のプロジェクトで実施していることと、なんら変わらない内容だと思いませんか?

各業種で使えるように、呼称は抽象的になっていますが、これはPMBOKの趣旨なのでやむを得ません。

いかに「実際のプロジェクトと類似しているか」を、イメージしながら学習していけば、おのずと理解も早まることでしょう。

実務で重要なことは?

正直であること

さて「作業パフォーマンス・データ」に関して書いてきましたが、重要な点はもうおわかりだと思います。

そうです。作業パフォーマンス・データは「正直に報告してもらわないとダメだ」ということです。

この日々の生データや情報が偽りだと、その下流はすべて偽りとなってしまいます。

そのため作業担当者には、正直にそのままファクト(事実)を報告してもらわなければなりません。

事実を正直に報告しないことは、プロジェクトマネージャの判断を誤らせる事態につながります。

それが一番難しい

「事実を正直に報告してもらうこと」これがどれほど難しいことか・・

別記事でも書いていますが、プロジェクトマネージャの悩みのひとつでもあります。

「いかに正直に報告することが重要か」をメンバーに説きながら、日々マネジメントにいそしむ管理人です。

まとめ

PMBOKは、あくまでもガイドブックなので、正しい進め方は説明されているのですが、そうではない事態については言及されていません。

正しい報告が上がってくることを想定して、プロジェクトマネジメントの情報の流れは説明されています。

まずは正しい姿を理解することが重要です。まずは基本からです。

基本を押さえれば、どこに力を入れるべきかが、わかってくるようになると思います。

PM

Posted by wpmaster