IPAプロジェクトマネージャ試験:午後試験内容の考察
別記事(情報処理技術者プロジェクトマネージャ試験の特徴)でも書きましたが、さらに試験内容について詳細について考察して行きます。
管理人のような、試験初心者の観点で見て行きますので、経験者の方には物足りないかもしれません。
また、さまざまなサイトで情報処理技術者試験に関しての情報は得られます。特にリンクは貼りませんが、そちらも大いに参考にしてください。
特に、IPA(情報処理推進機構)のサイトは必見です。
前回は午前試験について触れましたので、今回は午後試験について書いていきます。(2017年8月時点の情報です)
午後試験の概要
いろいろと対策本も発売されている、午後試験について考察していきます。
初学者だった管理人の観点で書いていきますのでわかりにくいところや、稚拙な部分もあるかと思います。そんな時はお知らせいただけるとありがたいと思います。
さて、午後試験は午前試験と同様2つに分かれています。
午後Ⅰ
概要で記載
- プロジェクトマネージャに該当する内容で、記述式の問題。
- 穴埋め式や、20〜30文字程度の論述式がちりばめられている。
追記
- 3問出題され、その中から2問を選択する。この選択が合否の分け目となることがある。
- プロジェクトマネジメントに関する専門的な内容が出題される。
- 問題文が長文!読み解くのには国語センスが必要になる。約1問あたり4,000字程度。さらに図表もちりばめられている。
- 読み解いたとしても、今度は設問が何を問うているのかを”読み解く”必要がある。(設問意図がわからない問題もたまにあるので注意)
- 90分で2問の計算になるが、問題選択時間・見直し時間も含めると、1問あたり、35〜40分以内となるだろう。
- 管理者としては、一番苦労した問題。長文の問題文を読み進める集中力がなくなっていたことに気づく。(アラフィフだからか?)
解答用紙のイメージ
全ては載せられませんが、こんなイメージです。
午後Ⅱ
概要で記載
- 論文試験
- 腕が痛くなるほどの記述量が求められるという体力勝負の試験・・
追記
- 論文記述の前に”論述の対象とするプロジェクトの概要”を書く必要がある。これから論ずるプロジェクトの概要を記載することになるが、事前に想定しておいた方が良い。
- 出題は当然プロジェクトマネジメントに関する内容である。IT業界におけるプロジェクトマネジメント業務が対象となる。
- 2問中1問を選択する。午後Ⅰと同じく、この選択が合否の分け目となることがある。
- 論文とあるが、1問中の各設問(3つある)に文字数規定があり、多くても少なくてもダメという厳しさ。
- 解答用紙は、横書き、かつ、普通のコピー用紙などよりちょっと厚い紙である。そのため書き味が練習時と異なるので注意。
- 論文で必要とされる文字数のトータルは、最低でも2,500字以上は必要となり、全て手書き(シャープペンシルか鉛筆)なので、事前に手書きで解答を書く訓練しておく必要あり。当日ぶっつけ本番では、腕が麻痺してしまう可能性がある。こんな文字数、普段の業務では書きませんよね・・
- さらに最終の試験なので、午前Ⅰ〜午後Ⅰ試験の疲労が蓄積されているはず。その中で、2,500字以上手書きするのは・・・正直きつい。書くだけでなく、頭も使いますからね・・
2,500字以上とは何か?
- 設問が3つあり(ア、イ、ウ)それぞれ、記述を求められる字数が異なる。(下はある年度の試験問題から抜き出しました。試験年度や問題により、字数は異なる場合があります)
- 設問ア:これから論ずるプロジェクトの特徴などを記載する。(800文以内)
- 設問イ:論文の中心となる場所。対策・工夫などを記載する。(800字以上、1,600字以内)
- 設問ウ:論文のまとめとなる箇所。原因・対策などを問われる場合もある。(600字以上、1,200字以内)
- 字数の最小・最大は設問で規定されているが、最小字数で書いたとしても次のような計算になる。(設問アは最小字数の指定がない場合があるので、半分として見ることにする)
- ア:400字 + イ:800字 + ウ:600字 → 1,800字程度
- しかし、一般的に言われているが、この最小文字数で合格論文を書くのは難しい。実際に論文を書いて見るとわかるが、自分の主張・考えを書こうとすると字数が足りなくなるのである。
- 最大字数で書こうとすると、今度はネタ切れ、時間切れという最悪パターンにもなってしまうので、字数配分を考えながら、最大字数の2/3程度は記載したいところだ。そう考えると次のような計算になる。この字数だと、おおむね合格答案が記載できる。
- ア:600字 + イ:1,100字 + ウ:800字 → 2,500字程度
解答用紙のイメージ
全ては載せられませんが、こんなイメージです。横書きの原稿用紙です。
補足
- 午後Ⅰ、午後Ⅱ試験では、選択した問題を、マーク(午後Ⅰ)・記載(午後Ⅱ)します。これを忘れると採点されないので、要注意です。試験終了間際に必ず見直すようにしてください。
午後試験の考察
出題される内容
午前Ⅱ試験以降では、PMBOKガイドに沿った内容 + IT業界特有の問題がミックスされています。
正直PMP試験に比べると、実務に即した内容になっているため(比べるとですよ)とっつきやすいのではないでしょうか。
試験に関係ないとするならば、午後Ⅰ・午後Ⅱ試験の問題文は読み物としても非常に面白い内容です。IT業界での根深い問題などが浮き彫りになっています。
試験として考えると、途端、文章の難易度が上がってくるように感じてしまうところがおかしなところです。
国語力が必要
午後試験は国語力が問われるといっても過言ではないでしょう。
午後Ⅰ試験の長文読解、午後Ⅱ試験の論文作成など、どう考えても、国語力がないと「解けない」、「書けない」問題ばかりです。
これは、ある参考書からの引用なのですが、情報処理技術者とのして、「読み取る力」と「表現する力」を問われているということです。
これが、PMP試験とは決定的に異なる特徴と言えるでしょう。
そして、情報処理技術者試験とPMP試験の難易度の差となっています。
まとめ
午前試験と午後試験の概要を書いてきました。
情報処理技術者試験の対策を独学で行うには、自分の現状レベルを把握した上で、優れた教材の選択と、取り組み方が必要です。
管理人が行ってきた方法を、今後記載していきますので参考にしてください。
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