窮地に立たされた時どうする?
プロジェクトマネージャをやっていく上で、窮地に立たされることはよくあります。内部に対しても、外部(顧客)に対してもです。窮地に立ってしまったことはあきらめぜるを得ません。
しかし、なぜ窮地に立たされることになったのかを、よく考えてみてほしいものです。
窮地に立たされた時
想定外のことを突っ込まれたときに窮地に立たされることが多いと思います。次のような場面でしょうか?
- 顧客から予想だにしていなかった質問が出た。
- 解決策を提示したが、拒否され別の案を要求された。しかし何も出てこない。
想定できていないがために、その場で回答に詰まり、パニックになることが多いと思います。人間なので、すべてに対して準備できませんし、相手の頭の中まで見ることはできませんね。
なぜ窮地に立ってしまうのか?
このような窮地に立たされるような、想定外の突っ込みは、なぜ起きるのでしょうか? それはコミュニケーションが不足しているからだと考えています。
相手の頭の中を見ることはできませんが、コミュニケーションを密にとることで、少しずつ見えてきます。
そうです。日ごろからコミュニケーションを密にとることで、想定外を想定内に抑えられます。
手を打つ方法はないか?
特に、顧客のキーパーソンとは、密にコミュニケーションをとってください。
プロジェクトマネージャの業務時間のほとんどを費やしてもよいでしょう。これで、プロジェクト運営が滞りなく進むのであれば、まさにしてやったりです。
リスクや課題なども、日ごろからオープンに会話しましょう。打つ手を教えてくれるときもあります。俗に言うネゴですね。
日本は米国と違うので、会議の場で応酬することは嫌がられることが多いでしょう。国会議員でさえ、事前に話を料亭で行っておき、国会では”しゃんしゃん”で済ましてしまう、という話もあるくらいですから。
会議で議論を戦わせるのも時には必要ですが、管理人の経験上、双方にしこりが残ってしまい、それから先がうまくいかないことが多いのです。
可能な限り事前に手を打っておき、会議の場では、ストーリーどおりに”しゃんしゃん”となるほうが、みんなのためだったりします。
それでも窮地に立ってしまったら
それでも、議論をするのであれば、窮地に立つことも恐れず、立ち向かわなければなりません。
しかし、何もせずに手をこまねいていても芸がありません。そこで管理人は経験上、次のことが有効ではないかと考えています。
- 場当たり的な発言をしない。
- わからないことははっきり言う。
- 相手の発言に対する質問を投げかける。
- 上司がいればそちらに振る。
場当たり的な発言をしない
場当たり的な発言は絶対にしないでください。言質をとられて、ますますピンチに陥ります。
わからないことははっきり言う
相手の話がわからないのであれば、「わからない」と明確に伝えましょう。「わかったつもり」の発言も「場当たり的な発言」とかぶりますが、あとからピンチに陥ります。
正直であることが一番です。わからないことは「わからない」と、まずは明確にしてください。取り繕うと後から大変な思いをします。
相手の発言に対する質問を投げかける
とっさにできるかは微妙なのですが、相手の発言の裏は何かを考えて対応することです。
何か、相手に問題があるので、こちらに振ってきた可能性もあります。うまく問いかけて相手がうろたえるようなことがあれば締めたものです。
質問に質問で答えるのは良くないことと言われていますが、ケースバイケースです。時間稼ぎのためにも使わざるを得ない場面が出てきます。
上司がいればそちらに振る
自分の手ではもてあましそうな場合、運よく自分の上司も同席していたならば、うまく話しを振ってみましょう。経験豊富な上司ならば、もしかすると言い返し技をしてくれるかもしれません。
運悪く、自分が「最上位職」の場合、あきらめましょう。自分の経験でカバーしてください。
どうしても不利になる回答しか思い浮かばない場合
あまり使いたくありませんが、持ちかえりすることも検討してください。
自社に損害が出そうな場合や、マネジメント予備を使う必要が出そうな大きな話の場合、その場でプロジェクトマネージャの判断だけでは決定してはいけません。
下手な決定をすると、あとから社内でもめますので、注意が必要です。
とにかくコミュニケーションが重要
何度も繰り返しますが、窮地に立たないようにするには、日ごろからのコミュニケーションが大切です。
そりが合わない人もいます。結構つらいときもあります。しかし、多くの面前で罵倒されることを考えれば、リスク対策の一環として取り組んでください。
まとめ
管理人は何回か、大勢の前で罵倒されたことがあります。会社のメンツもあるので、こちらもそれなりの対応をしますが、いつもそのあとは嫌な気分になります。
また、会議の場で、管理人が知らない事実を、プロジェクトメンバーが白状? して大もめになったことも度々です。
プロジェクト内部とも外部とも緊密なコミュニケーションをしていくことを痛感しています。
PMBOKでも、コミュニケーションが一番重要だという趣旨です。管理人もこの趣旨には同意します。
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