コロケーションとコミュニケーション
PMBOKに出てくる用語のひとつに「コロケーション」という言葉があります。
実は、PMPを勉強するまで、管理人は知りませんでした。知れば「あそういうことか」と理解できました。
しかしこれは「プロジェクトを成功に導くためのカギを握っているのでは?」と思いました。
コロケーションとは?
定義について
PMBOKでは次のように定義されています。
コミュニケーション、作業の関連性、および生産性を向上させるために、プロジェクト・チーム・メンバーを互いに物理的に近い場所に配置する組織の配置戦略
ざっくりいうと「プロジェクトルームに全員を集めて作業する」と、いったところでしょうか?
少なくとも主要メンバーは必須ですね。
PMIでも、以前は「コロケーション」を前提としていたのですが、最近は「バーチャル・チームで作業することも考慮する」というスタンスをとり始めました。
そのリスクも当然あるので、それを踏まえて、使いましょうというところです。
バーチャル・チームとコロケーションの違い
「バーチャル・チーム」はコロケーションと比較して、コミュニケーションのとり方が問題になってきます。
バーチャル・チームということで、プロジェクトメンバーが遠隔地に分散して作業を行うスタイルです。
そのため、次のような問題が発生しやすいと考えられます。
- 意識の統一が来にくい
- 意思決定の伝わりがわるい
- 目標に向かって一丸となりにくい
- など・・・
想像に難くないのですが、バーチャル・チームだと、どうしても細かいところが伝わらないのですよね。
あらゆるコミュニケーション技法を使っても、やはりフェイスツーフェイスには勝てないと感じています。
実務ではどうか?
昨今の開発事情
昨今(2017年時点)の開発事情ですが、バーチャル・チームスタイルに変貌しつつあることは、みなさんも感じていることと思います。
実際、プロジェクトメンバー全員が一堂に集合することが難しくなってきているのではないでしょうか。
オフショア開発であったり、専門性が高い協力会社は遠隔地であったりなど、遠く離れた場所で作業してもらうことも普通になってきています。
コミュニケーション技術(テレビ会議など)が発達してきたからですね。
管理人も、某国の協力会社を使うことがありますが、なかなか大変です。コロケーションであっても難しいのですが、これがバーチャル・チームだと、さらに輪を掛けて難しくなります。
経験されている方も多いのではないでしょうか。一時期、オフショア開発もはやりましたから。それに関しては、また別な機会に書こうと考えています。
バーチャル・チームスタイルで発生した問題
国内発注の場合は、毎日はムリでも週3日とか時間を決めて、こちらに来てもらうように段取りします。むしろ、それを条件として発注するようにしています。
それでも難しい場合は、国内なら最低でも週1日は、こちらから出向くようにしています。
それでも、何がしかの問題が発生するのですよね。
実際に発生した問題
実際に管理人が体験した問題を列挙してみます。
- 仕様面の伝達が難しい
- ドキュメントの精度が要求される
- 進捗の管理がタイムリーにできない
細かくは書きませんが、みなさんも同じような問題を経験されているのではないでしょうか。
管理人の思い
こちらがヤキモキしているからといっても、請負契約で発注している場合は、細かく口出しすることは問題になってしまいます。
とくに製造工程などは請負契約で発注している場合が多いため、成果物がちゃんとしていれば、どのような場所で作業しても問題ありません。しかし、いろいろと問題が出て来ますよね。
そのため、場所の提供など、こちらにも負担がかかりますが、やはりコロケーションでいきたいところですね。管理人の正直な気持ちです。
プロジェクトマネージャは在宅勤務できる?
話は変わりますが、みなさんの会社でも、在宅勤務(テレワーク)などを採用されているところも増えてきていると思います。
しかし、コミュニケーション重視の職種は、在宅勤務はムリですね。専門的技術を駆使する職種(プログラマー)などは向いているでしょう。
SEも難しいですね。仕様決めをするのに、在宅でテレビ会議はありえないと思います。
やはり、フェイスツーフェイスじゃないと、コミュニケーションが取れませんよね。
まとめ
いかにして、「バーチャル・チームで構成されたプロジェクトをうまく運営していくか」が、プロジェクトマネージャに求められるスキルの一つになってきていると感じています。
直接顔を合わせなくても、うまくコミュニケーションが取れるように工夫していくことが重要ではないでしょうか。
その工夫に管理人も悩まされているところです。うまくいく「案」を見つけたら、記事を書きますね。
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